確定申告に不安を感じたまま、期限直前になって慌てた経験を持つ人も多くいます。確定申告は避けられない手続きであり、期限を守らなければペナルティを免れません。この記事では、確定申告の期限や提出方法、注意点まで、手続き全体の流れをわかりやすく解説します。
記事を読めば、自分の状況に合った申告方法がわかり、スムーズに準備を進められます。確定申告をスムーズに行うには、早めの準備と正確な情報整理が重要です。正しい知識をもとに早めに行動し、手間やペナルティを避けて、安心して確定申告を済ませましょう。
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確定申告はいつからいつまで?申告の期限

確定申告の時期に関しては、以下の点を押さえておく必要があります。
- 確定申告の開始日と締切日
- 申告できる対象期間
- 還付申告の期限
確定申告の開始日と締切日
確定申告の期間は毎年決まっています。2024年分の確定申告は、2025年2月17日(月)~3月17日(月)の間に行う必要があります。申告方法によって受付時間は異なり、e-Taxを利用すれば24時間申告可能です。紙の申告書は、税務署の開庁時間内に提出が必要です。
税務署は、土日祝日は開庁していないため注意しましょう。還付申告は2025年1月から受け付けが始まり、早めに申告すれば早く還付金を受け取れます。確定申告会場は2月17日から開設されます。混雑を避けるためにも、早めの申告を心がけましょう。
申告できる対象期間

確定申告の対象期間は、原則として1月1日~12月31日までの1年間です。期間中の所得や経費が申告の対象となりますが、状況に応じて変わる場合があります。年の途中で開業した場合は開業日から12月31日まで、廃業した場合は1月1日から廃業日までが対象です。
相続では、被相続人の死亡日の翌日から12月31日まで、出国の場合は1月1日から出国日までが対象期間となります。還付申告には特別な規定があり、過去5年分までさかのぼって申告できます。還付の機会を確保するための措置です。正しい対象期間を把握し、自分の状況に応じて確認しましょう。
還付申告の期限
還付申告の期限は、原則として法定申告期限から5年以内です。給与所得者の場合は、翌年1月1日~5年間に申告できます。確定申告が必要なケースでは、通常の申告期限に従う必要があります。還付金は、申告から1〜2か月後に振り込まれるのが一般的です。
e-Taxを利用すれば、処理が早まり、より早く受け取れる可能性があります。スムーズに手続きを進めるためにも、早めの申告を心がけましょう。
【税金別】確定申告の期限

申告期限は税金の種類によって異なります。以下の項目別に解説します。
- 所得税
- 消費税
所得税
所得税の確定申告は、毎年2月16日~3月15日までに行います。対象となるのは、前年1月1日~12月31日までの1年間に得た所得です。以下の人は、確定申告の対象になります。
- 給与収入が年間2,000万円を超える人
- 副業などで給与以外の所得が年間20万円を超える人
- 2か所以上から給与を受け取っている人
- 個人事業主やフリーランスの人
- 公的年金の収入が400万円を超える人、または他の所得が20万円を超える人
- 年末調整を受けていない人
- 株式や不動産の売却益がある人
- 医療費控除や寄附金控除を受ける人
確定申告では、確定申告書B様式の使用で、所得控除や税額控除を適用できます。自分に合った控除を選び、正しく申告しましょう。申告期間を過ぎても、還付申告であれば5年間は提出可能です。ただし、税額が発生している場合は、3月15日までに納付が必要になります。
e-Taxを利用すれば、24時間いつでも申告できるため、忙しい人にも便利です。源泉徴収税額がある場合は、確定申告で精算し、納めすぎた税金がある場合は還付を受けられます。
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消費税
消費税の確定申告期限は、原則として3月31日です。個人事業主は前年の課税売上高が1,000万円を超えると申告が必要になります。法人は、課税期間の終了から2か月以内に申告と納付を行います。簡易課税制度を選択している場合でも、申告期限は変わりません。
e-Taxを利用すれば、申告期限が延長されるケースもあります。消費税は所得税の確定申告と同時に行うことが一般的です。還付申告は、課税期間終了後5年以内であれば提出できます。災害など特別な事情がある場合は、申告・納付期限の延長も認められます。
申告では「消費税及び地方消費税の確定申告書」を使用し、正確に記入しましょう。直前の課税期間の税額に応じて、年1~11回の中間申告が必要になるケースがあります。
確定申告が延長できる期間

申告期限の延長が認められるケースについては、以下に代表的な例を示します。
- 災害にあった場合
- その他特例措置を使う場合
災害にあった場合
災害にあった場合は、確定申告の期限を延長できる可能性があります。被災者の負担を軽減し、適切に申告・納付できるようにするための措置です。延長の方法は「地域指定」と「個別指定」の2種類です。
地域指定は、災害による被害が広範囲に及ぶ場合に適用され、個別指定は納税者からの申請にもとづき、税務署長が判断します。延長期間は災害の状況に応じて決定されます。申請には「災害による申告、納付等の期限延長申請書」の提出が必要です。
延長が認められた期間中は延滞税がかからないため、安心して手続きを進められます。ただし、延長期間が終了したあとは、速やかに申告・納付を行うことが大切です。災害時でも、できるだけ早めに手続きを進めましょう。
その他特例措置を使う場合
特例措置を利用すれば、申告期限の延長が認められる場合があります。長期の海外滞在者は帰国後4か月以内に申告でき、障害者や寝たきりの人は代理人や郵送で手続き可能です。入院中の人も退院後に速やかに申告すれば延長対象となります。大規模災害の被災者には、状況に応じて税務署が個別に対応します。
状況に応じた対応以外に、以下の特例の活用も可能です。
- 税務署長の承認を受けた場合の延長
- e-Taxによる申告
- 青色申告の承認申請書提出
適用条件については、事前に税務署に相談しましょう。
確定申告の流れ

確定申告をスムーズに進めるためには、以下の流れを押さえておくことが大切です。
- 必要書類を準備する
- 確定申告書を作成する
- 確定申告書を提出する
必要書類を準備する
確定申告をスムーズに進めるには、事前の書類準備が重要になります。源泉徴収票や国民年金、生命保険や地震保険の各種控除証明書が必要です。医療費の領収書や寄附金受領証、住宅ローン控除に関する書類もそろえましょう。事業所得がある場合は、帳簿や領収書などの準備も欠かせません。
本人確認書類としてマイナンバーカードや身分証明書、還付用の銀行口座情報も用意しましょう。前年の申告控えもあると便利です。
確定申告書を作成する

確定申告書の作成では、正確な情報の記入が重要です。以下の手順に従って進めれば、作業をスムーズに進められます。
- 様式を入手する
- 収入や経費の情報を整理する
- 所得金額を計算し、所得控除や税額控除を適用する
- 納付税額または還付税額を計算し、必要事項を記入する
- 氏名や住所、マイナンバーなどの個人情報を記入する
- 添付書類を準備する
- 記入内容を確認し、署名・押印する
- 控えを作成して保管する
申告書の様式は、国税庁のウェブサイトからダウンロードするか、税務署で受け取れます。収支の整理には、給与明細や領収書などの書類を使い、年間の金額をまとめましょう。添付書類は、源泉徴収票や領収書、各種証明書などが必要です。確定申告書の作成は複雑に見えても、丁寧に進めれば正確に仕上げられます。
確定申告書を提出する
確定申告書の提出は手続きの最終ステップで、e-Tax・郵送・税務署窓口の3つの方法があります。e-Taxは24時間利用可能で便利ですが、マイナンバーカードやID・パスワード、ネット環境が必要です。郵送では返信用封筒を忘れずに同封し、早めに対応しましょう。
窓口での提出は、混雑を避けて早い時間の来庁がおすすめです。提出時は、以下の点に注意してください。
- 必要書類を確認する
- 記入漏れや計算ミスを見直す
- 控えを保管する
納付が必要な場合は期限内に対応し、還付申告では口座情報を正しく記入しましょう。
期限後に確定申告する方法とペナルティ

スムーズに対応するために、以下の項目を参考にしてください。
- 期限後に確定申告する方法
- ペナルティの種類
期限後に確定申告する方法
確定申告の期限を過ぎても、税務署への持参やe-Tax、郵送で申告は可能です。ただし、青色申告が適用されず、延滞税や加算税が発生する場合があります。還付申告は5年以内であれば受け付けてもらえます。納付が必要な場合は早めの対応が重要で、過去分の申告も可能です。
期限後申告にはさまざまな影響があるため、できる限り期限内に済ませることが大切です。
ペナルティの種類
ペナルティは申告や納付に関する違反に応じて課され、主に以下の5種類があります。
- 無申告加算税
- 申告を期間内に適切に行わなかった場合に課される税金です。
- 延滞税
- 納付期限を過ぎても納付しなかった場合に課されます。
- 過少申告加算税
- 確定申告した税額が実際の税額よりも少ない場合に課される税金です。
- 重加算税
- 故意に所得隠しや経費の水増しをした場合に課されます。
- 不納付加算税
- 期限内に払われるべき税金の納付がなかった場合に課される税金です。
ペナルティは、税務当局が適正な税収を確保し、納税の公平性を保つために設けられています。回避するには、期限を守り、正確に申告するのが重要です。不安がある場合は、税理士などの専門家に相談するのが安心です。
確定申告した後の訂正と修正の期限

誤りに気づいたときの対処として、以下の申告方法が設けられています。
- 訂正申告
- 修正申告
- 更正の請求
訂正申告
訂正申告は、確定申告に誤りや漏れがあった場合に行う手続きです。税務署から指摘される前に自主的に申告すれば、過少申告加算税はかかりません。法定申告期限から5年以内であれば提出可能ですが、追加の税金や延滞税が発生する場合があります。訂正申告の手順は、以下のとおりです。
- 訂正申告書を作成する
- 添付書類を準備する
- 申告内容の訂正理由を記載する
e-Taxを利用して電子申告することも可能です。内容によっては、税務署での面談が求められる場合もあります。申告内容に不安がある場合は、早めに確認し、必要に応じて訂正申告を行いましょう。正確に申告すれば、余計なトラブルを避けられます。
修正申告

修正申告は、確定申告後に誤りが見つかり税額が増える場合に行う手続きで、期限は法定申告期限から5年以内です。追加の税金や延滞税が発生しますが、自主的な申告なら加算税が軽減されることもあります。提出はe-Taxや税務署で可能で、専門家の助言も有効です。
誤りに気づいた時点で何度でも申告でき、新たな事実が判明した場合は更正の請求も検討できます。
更正の請求
更正の請求は、申告内容の誤りにより税額が過大だった場合に、訂正と還付を求める手続きです。法定申告期限から5年以内に請求書を提出し、理由や計算根拠、必要書類を添付します。税務署の審査で認められれば還付され、却下された場合は通知が届きます。
計算ミスなどに対応できるため、誤りに気づいたら早めの対応が重要です。
確定申告をスムーズに終わらせるコツ

確定申告をスムーズに進めるために、以下の準備や工夫が役立ちます。
- 書類を早めに準備する
- 会計ソフトを活用する
書類を早めに準備する
確定申告をスムーズに行うには、書類の早めの準備が大切です。必要な書類を事前にそろえておけば、申告作業がはかどります。主な書類は、源泉徴収票や年末調整の書類、医療費や寄付金に関する領収書、住宅ローン控除の関連書類などです。整理して確認しておけば、提出漏れを防げます。
» 副業の年末調整と確定申告をわかりやすく解説!
医療費の領収書は月ごとにまとめておくと便利です。確定申告に必要な個人情報も忘れずに準備しましょう。マイナンバーカードや通知カード、前年の確定申告書の控え、銀行口座の情報などが必要です。電子申告を利用する場合は、e-Taxの利用者識別番号と暗証番号の確認も行いましょう。
会計ソフトを活用する
会計ソフトを活用すれば、確定申告の準備を効率的に進められます。収入や経費を自動で集計する機能を活用し、手作業によるミスを防ぎましょう。確定申告の作業をサポートする機能としては、以下があります。
- 領収書や請求書をデジタルで管理する
- クラウド上でデータを自動同期する
- 確定申告用の帳票を自動で作成する
- 銀行やクレジットカードの明細を取り込む
記帳作業が簡素化され、税理士とのデータ共有もスムーズになります。経営分析や予算管理にも活用でき、法改正にも自動で対応するため、常に最新の会計ルールに沿った処理が可能です。過去の申告内容も一元管理でき、整合性の確認も容易になります。
まとめ

確定申告は、期限や手続きの流れを正しく理解し、早めに準備することが大切です。所得税と消費税では申告期限が異なり、還付申告や特例措置には個別の規定があります。申告が遅れたり、内容に誤りがあったりすると、延滞税や加算税などのペナルティが課される可能性もあります。
訂正や修正にも期限があるため注意が必要です。会計ソフトなどを活用し、正確かつスムーズに手続きを進めましょう。適切に申告することで、不要な負担やトラブルを避けられます。
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