確定申告の手続きに不安を感じる方は多くいます。特に初めての場合は、書類の多さや専門用語の難しさに戸惑います。確定申告書をスムーズに進めるためには、基礎知識を理解することが重要です。この記事では、確定申告書の基礎知識や書き方、便利なツール、提出方法を詳しく解説します。
記事を読めば、確定申告が初めてでも迷わず記入できます。確定申告で提出する書類の役割を理解し、収入や控除の内容に合わせて正確に記入しましょう。
確定申告書に関する基礎知識

確定申告書に関する基礎知識について、以下の内容を解説します。
- 確定申告の期間と提出期限
- 確定申告に必要な準備
- 確定申告書の種類
確定申告の期間と提出期限
確定申告の期間は毎年2月16日~3月15日です。所得税と贈与税の提出期限は3月15日、消費税は3月31日です。e-Taxを使えば、24時間いつでも申告できます。郵送で提出する場合は、3月15日の消印が有効です。確定申告書を税務署へ持参する場合は、平日8:30~16:00の間に提出してください。
一部の税務署では、土日も確定申告の受付を行っています。確定申告の提出期限を過ぎると無申告加算税や延滞税の対象となります。還付申告は5年以内であれば期限後でも可能です。災害などやむを得ない事情がある場合は、申請により期限の延長が認められます。期限に間に合わない場合は、早めに税務署へ相談しましょう。
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確定申告に必要な準備

確定申告をスムーズに進めるには、事前の準備が欠かせません。必要な書類や情報をそろえておくと、確定申告をスムーズに手続きを進められます。確定申告に必要な書類や準備は以下のとおりです。
- 前年の確定申告書のコピー
- 源泉徴収票
- 給与所得の支払証明書
- 各種控除証明書
- 各種所得の証明書類
- マイナンバーカード
- 印鑑
- 口座情報
- 電卓
- 筆記用具
事業所得がある場合は収支内訳書、青色申告をする場合は青色申告決算書も必要です。確定申告の書類に不備や記入漏れがあると再提出が求められるため、事前確認が大切です。
確定申告書の種類
確定申告書には、申告内容や所得の種類に応じた複数の様式があります。主な確定申告書の種類は以下のとおりです。
- 所得税及び復興特別所得税の確定申告書(A様式)
- 所得税及び復興特別所得税の確定申告書(B様式)
- 青色申告決算書
- 収支内訳書
- 消費税及び地方消費税の確定申告書
- 贈与税の申告書
- 相続税の申告書
正しく確定申告するためには、自分の収入や控除に適した申告書を選ぶことが重要です。
確定申告書の書き方

確定申告書の書き方について、以下の内容を解説します。
- 第一表の書き方
- 第二表の書き方
- 第三表の書き方
- 第四表の書き方
第一表の書き方
第一表は、確定申告書の中で重要な書類です。所得や控除、税額などの基本情報を第一表に記入します。正確に記入すると適切な納税額が算出されます。第一表に記入する項目は以下のとおりです。
- 個人情報
- 所得の種類と金額
- 所得控除の項目と金額
- 税額控除の項目と金額
- 源泉徴収税額や予定納税額
- 納付税額または還付税額
第一表には申告者の署名と押印を忘れずに行い、マイナンバーを正確に記入します。添付書類の有無を確認し、記入漏れや計算ミスがないかをチェックしましょう。
第二表の書き方

第二表は、所得控除や税額控除などの詳細を記入する書類です。正確に必要な情報を記入すると、適切な税額の計算ができます。第二表に記入する項目は以下のとおりです。
- 医療費控除や寄附金控除
- 社会保険料控除や生命保険料控除
- 配偶者控除や扶養控除の該当者情報
- 基礎控除
- 所得控除の合計額
- 住宅借入金等特別控除
- 配当控除や外国税額控除などの税額控除
- 源泉徴収税額や予定納税額
- 申告納税額
第三表の書き方
第三表は、事業所得や不動産所得がある方が記入する書類です。収入金額と必要経費を第三表に記入し、所得金額を算出します。該当する場合は、青色申告特別控除額も記載します。所得がある場合は、収支内訳書の作成も必要です。収支内訳書には、収入や経費の詳細を記載してください。
第三表の記入には、日々の帳簿や領収書の管理が不可欠です。正確な記録を継続すると、確定申告がスムーズに進みます。
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第四表の書き方
第四表は、損失の繰越控除や損益通算を行う際に使用する書類です。正確に記入すると、税額の適正な計算につながります。第四表に記載する内容は以下のとおりです。
- 純損失の金額
- 雑損失の繰越控除額
- 震災関連損失の繰越控除額
- 特定居住用財産の譲渡損失の繰越控除額
- 上場株式等の譲渡損失の繰越控除額
- 特定中小会社株式の譲渡損失の繰越控除額
- 先物取引の差金決済損失の繰越控除額
- 各項目の金額総計
- 繰越損失がある場合の内訳
損失や繰越控除がない場合は、第四表の記入は不要です。
【ケース別】確定申告書の書き方

確定申告書の書き方を、以下のケース別に解説します。
- 住宅ローン控除
- 医療費控除
- ふるさと納税
住宅ローン控除
住宅ローン控除は、マイホームを購入した方の税負担を軽減する制度です。住宅ローンの返済に応じて、所得税が控除されます。控除額は年末時点のローン残高をもとに計算され、最大で年間40万円が所得税から控除されます。初年度は住宅ローン控除に確定申告が必要で、2年目以降は勤務先での年末調整で手続きが可能です。
住宅ローン控除の必要書類には、住宅借入金等特別控除証明書や登記事項証明書などがあります。控除期間は最大13年間です。すべての方が対象になるわけではなく、要件を満たさない場合は住宅ローン控除を受けられません。
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医療費控除

医療費控除は、1年間に支払った医療費の一部を所得から差し引ける制度です。医療費控除の対象となる費用には、病院や薬局での支払いのほか、通院の交通費も含まれます。ただし、健康診断や美容整形などは対象外です。控除額は総医療費から保険金などの補填分を差し引き、10万円を引いた残額になります。
医療費控除の上限は200万円で、対象期間は1月1日〜12月31日までの1年間です。申告には、領収書や医療費通知書などの書類が必要で、5年間の保管義務があります。医療費控除の申告は、本人だけでなく配偶者や扶養親族の分もまとめて行えます。
ふるさと納税
ふるさと納税は、確定申告を通じて寄附金控除を受けられる制度です。ふるさと納税を利用することで、税金の還付や軽減を受けられます。手続きには、寄附先の自治体から発行される寄附金受領証明書が必要です。確定申告書の「寄附金控除」欄に金額を記入し、ふるさと納税の証明書を添付します。
寄附金控除の対象となるのは、寄附額のうち2,000円を超える部分です。控除額には上限があり、目安は年間所得の30%程度とされています。複数の自治体に寄附した場合でも、合算して寄附金控除を受けられます。控除限度額を事前に確認し、シミュレーションを行うと安心です。
e-Taxを利用すれば、オンラインで簡単にふるさと納税の申告ができます。ふるさと納税は、税負担を軽減しながら地域貢献にもつながります。
確定申告書を楽にする便利ツール

確定申告書を楽にする便利ツールは以下のとおりです。
- 確定申告ソフト
- 会計ソフト
- 自動入力機能
確定申告ソフト
確定申告ソフトは、申告書の作成を簡単にするためのツールです。手続きを効率化できるため、多くの方が利用しています。国税庁が無料で提供する「確定申告書等作成コーナー」や「freee」「やよいの青色申告」などの民間の有料ソフトが有名です。
多くの確定申告ソフトには、以下の機能があります。
- 自動計算機能
- 過去データの引き継ぎ
- e-Tax対応
- 帳簿作成
- 収支管理機能
確定申告ソフトは業種や事業規模、必要な機能に応じて選びましょう。スマートフォンやタブレットに対応したソフトもあり、利便性が高まっています。価格は機能によって異なるため、自分に合ったソフトを比較検討することが大切です。確定申告ソフトを活用すれば、申告作業がスムーズに進み、入力ミスも防止できます。
会計ソフト

会計ソフトは、確定申告書の作成を簡単にする便利なツールです。複雑な会計処理を自動化し、申告作業の負担を軽減します。会計ソフトのメリットは以下のとおりです。
- 収支管理を自動化し業務を効率化
- 経理処理や帳簿作成を自動で対応
- e-Taxと連携しスムーズな申告が可能
- 仕訳入力を自動補助し作業時間を短縮
- 請求書や領収書の自動読み取りと反映
- 銀行口座やクレジットカードと連携し収支を自動で反映
会計ソフトには、クラウド型とインストール型の2種類があります。ソフト選びは、業務効率や帳簿の正確な管理に直結するため重要です。クラウド型の会計ソフトはインターネット環境があればどこでも利用できます。インストール型の会計ソフトはローカル環境での使用に適しており、セキュリティ面でも安心です。
初心者でも使いやすいよう、簡易入力や業種別テンプレートを備えた会計ソフトも多く提供されています。過去の申告データの管理や税理士とのデータ共有に対応した製品もあります。会計ソフトには無料版と有料版が用意されているため、事業規模や目的に応じた選択が可能です。
自動入力機能
自動入力機能は、確定申告書の作成を効率化するツールです。入力作業の手間を減らし、時間と労力を削減できます。メリットは以下のとおりです。
- データ入力の手間削減
- 入力ミス減少
- 作業時間短縮
多くの確定申告ソフトや会計ソフトは、自動入力機能に対応しています。ソフトごとに手順は異なりますが、基本的な流れは同じです。銀行口座の明細やクレジットカードの利用履歴などの情報を取り込むと、取引内容が自動で適切な項目に振り分けられます。
» 確定申告を簡単に済ませる方法
確定申告書の提出方法

確定申告書の提出方法は、以下のとおりです。
- e-Taxで電子申告する
- 郵送で提出する
- 税務署に持参する
e-Taxで電子申告する
e-Taxで電子申告すると、確定申告をスムーズに行えます。自宅やオフィスからインターネットを通じて申告でき、便利です。e-Taxを利用する手順は以下のとおりです。
- 利用者識別番号とパスワードでログインする
- 「申告・申請・納税」から「所得税の確定申告」を選択する
- 画面の案内に沿って必要事項を入力する
- 入力後に電子署名を行い申告書を送信する
- 受付結果を確認し印刷や保存を行う
マイナンバーカードを使えば、本人確認もスムーズに行えます。スマートフォンやタブレットからも、e-Tax専用アプリを使って確定申告が可能です。e-Taxを利用すれば、税務署へ行かずに24時間申告できます。確定申告の時期は窓口が混雑するため、e-Taxを活用して効率良く手続きを進めましょう。
郵送で提出する

郵送による確定申告は、手軽で確実な提出方法です。確定申告書を専用の封筒に入れ、封筒の表面に必要事項を記入します。書留や簡易書留を利用すれば、配達状況を確認できるので安心です。確定申告の提出期限に間に合うよう、早めに投函しましょう。
確定申告書の控えと返信用封筒を同封すれば、受付印付きの書類を受け取れます。
税務署に持参する
税務署に確定申告書を持参する際は、事前に必要な書類をそろえ、スムーズに手続きを進めましょう。確定申告に必要な書類は以下のとおりです。
- 記入済みの確定申告書
- 源泉徴収票
- 領収書
- 控除証明書
- 本人確認書類
税務署に持参する場合は、混雑を避けるために早めの時間帯や閑散期を選ぶのがおすすめです。税務署の窓口では、申告書と添付書類を提出し、控えに受付印をもらいましょう。納税が必要な場合は、税務署の窓口で納付書を受け取り手続きを行います。還付申告の場合は、口座情報を正確に記入しましょう。
確定申告書の書き方に関するよくある質問

確定申告書の書き方に関するよくある質問は、以下のとおりです。
- 確定申告書の修正方法は?
- 確定申告書を提出した後の流れは?
確定申告書の修正方法は?
確定申告書の修正は、申告後に誤りや変更があった場合に行います。修正申告の手順は以下のとおりです。
- 修正申告書は税務署か国税庁サイトで入手する
- 修正内容を確認し正しい情報を記入する
- 「修正申告」欄にチェックし申告書番号を記入する
- 修正理由を明記する
- 必要書類を添付しe-Tax・郵送・持参で提出する
追加の税金が発生する場合は、修正申告後に納付が必要です。修正申告書の控えは、後日の確認や問い合わせに備えて大切に保管しておきましょう。
確定申告書を提出した後の流れは?
確定申告書を提出した後は、税務署による内容確認が行われます。申告内容に問題がなければ、受理されます。税務署から連絡がある場合は追加資料の提出や修正対応が必要です。確定申告書に不明点や確認事項がある場合、税務署から連絡が入ることがあります。還付申告の場合は、指定口座に還付金が振り込まれます。
納付申告の場合は、納付書を使って期限までに納税を行いましょう。確定申告の関連書類は5年間の保管義務があります。確定申告の期間中に税務調査を受ける可能性もあります。確定申告後に誤りや漏れに気づいた場合は、修正申告や更正の請求を速やかに行いましょう。
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まとめ

確定申告書の作成にあたっては、基本情報や必要書類の確認が欠かせません。確定申告書の各表の記入方法を正しく把握し、自分に合った控除の申請方法を選ぶことが大切です。確定申告ソフトや自動入力機能を活用すれば、作業の効率が向上します。
確定申告書の提出方法にはe-Taxや郵送、税務署への持参などがあり、都合に合わせて選べます。確定申告書の提出後の流れや修正申告の手順も、あらかじめ確認しておくと安心です。確定申告に不明な点がある場合は、早めに税務署へ相談してください。確定申告の基本的な流れを理解し、スムーズに手続きを行いましょう。
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